〒202-0014 東京都西東京市富士町5-7-1

受付時間
9:00~17:00
定休日
土日祝祭日

社労士よもやま話(5) 

顔面打撲が過労障害1級 

貨物運送業の社長から、前日交通事故を起こした運転手が、車の運転台から落ちて顔面と頭も打ち,脳出血になって緊急入院していると対策を求めてきた。労災の請求書類を作成しようと事故事情を聞くがどうも釈然としない。

 2日後に事故当日に関係した運転士などを集め災害の発生状況の聞き取を行った。被災者は通常夜10〜11時ころ自宅近くの会社契約の車庫を出発、翌朝の10時頃帰宅するのが毎日で、時には2便を受けると帰りが午後3時頃になるとのこと。

 事故当日も何時もと同じ荷主の倉庫で出庫伝票に従って積荷を行い、その積荷を順次指定のスーパー各店に配達し、5店舗目の直前午前4時頃、ガードレールに車を摩り当てる交通事故を起こしたと言う。

 其の時、車をガードレールに当てる事故を起こし、クラッチが滑って車が動かないと電話をしてきたことと、救援に向かった同僚から本人はろれつが回らず、酔っ払って吐いたのか車から甘酢パイ匂いがしたこと等の状況から推測すると、飲酒後のよそ見か、飲酒後の居眠りの単独事故と思われたが、被災者は救援のトラックで車庫に帰り、本人が大丈夫と言うことで車の中で寝せたたが、翌朝、顔面と頭部を裂傷した被災者が運転台の下に落ちているのを同僚の運転手が発見した。と言う事だった。

 20年ものプロドライバーがそんな事故を何故起す?。車を運転中何らかの体調異変が発症、意識がなくなったか、又は体の自由が利かなくなり、ガードレールに車をこする状態のの交通事故を発生させたと考えると辻褄が合う、このように事故の発生状況を冷静に推測し、その原因を客観的に読み、将来発生するであろう疾病状況を推定するのがその道のプロで、筆者はこの様な事件の解決は得意中の得意。

 早速、病院に問い合わせたら被災者は脳出血を発症、発病時間は多分交通事故を起こしたそのころだろうと言うことであった。被災者の就業状況を把握するために事業主に被災者の運転日報を基に就業時間表を作らせた。

これは酷い月間260時間から280時間勤務、即ち、90〜100時間の時間外労働、これでは過労死になる。 事業の社長に、この事故で被災者が死亡をする様なことがあったら『過労死』と騒がれる。『場合に拠っては億に近い損害賠償事件に発展する可能性があり、会社と社長の全財産が無くなることも覚悟して下さい』と事故の重大性を説明した。

 そこで、会社の救援策として会社が積極的に被災者を労災の加重労働災害として救済することで家族の了解を取りつける事を提案、事件処理の一切の委任を受け、家族に事故の発生状況と労災保険に関係する補償内容を説明、家族と会社から委任状を取り付け、両当事者の代理人として所轄の監督署や病院などと折衝開始した。

 加重労働災害の認定を獲得するために、被災者の検診、疾病記録、血縁者の疾病記録、月間就業表、タコグラフ(車に取り付けた自動走行記録)の解析表、それらをを裏付ける資料など山のような証拠書類を纏めて労働基準監督署に過労による労働災害として労災保険の請求書を提出した。

 3ヵ月後に、遂に労働災害障害等級1級の認定を受けることが出来たが、過労障害の認定基準は、まだ悩ましい不明確な部分が多く、同じ労災事故である業務上や通災とは違い、被災者が疾病を事由に裁判をも視野にいれ、過労障害の認定を獲得するための資料の収集、監督署や裁判所の折衝に有利な展開が出来るような顛末書の纏め方、過労障害が発生するメカニズムと実態を明確に説明できる資料を、事業主の協力を得てどのように収集し、編纂するかが鍵になると判断した。

 過労災害、これは?と思う被災事故が発生したら、出来るだけ早く、鋭い感性と行動力のある専門家に労使共に相談指導受ける事です。

本件の被災者は1年ほど自宅で治療を行っていたが、再び自宅で脳出血となり入院、2年後に嚥下性肺炎で亡くなり、次は、遺族年金お請求となるが、これも筆者の思惑道理に遺族年金が支給されることになった事件でした。

蛇足だが、 被災者以外の兄弟二人が脳出血になっていることから遺伝的な素因があったと思われるが、労災の救済で家族の理解も得られ、会社の補償金被害も少なくて済んだ事件でした。

お問合せ・ご相談はこちら

受付時間
9:30~17:00
定休日
土日祝祭日

ご不明点などございましたら、
お電話もしくはお問合せフォームよりお気軽にご相談ください。

お電話でのお問合せはこちら

042-465-5911

担当:鵜沢(うざわ)

労災事故・過労死・通災・就業中の交通事故等でのお悩みは、社労士で災害補償問題の解決には経験豊富な専門家、全国対応の「労災事故解決センター」が、これら難問解決をお引き受けいたします。
発生した事故の解決は一人で悩まないで気軽に先ずは無料電話でご相談下さい。
一本のメールや電話が事件解決に導きます。

事業所の担当者は、事件を和解で纏めようとする場合、被災者と平等な立場で損害請求案を作成、

社労士・弁護士や公的施設等で専門家の意見を求め、和解の落としどころを探り、此れを基に支払い資金が調達できるか否かこっそりで根回しをして社内融和を探るテクニックが必要と思われます。